どのように心臓から血液を送り出しているのか?
筋肉は、電気信号が筋肉に伝わり収縮するのですが、心臓の筋肉は骨格筋と違い、脳からの命令を受けていません。
事実、自分自身で心臓を勝手に動かしたり止めたりすることができないのです。
心臓には、図に示すとおり、右の心房(右心房)の筋肉内にある「洞結節」という細胞が存在し、この細胞は一定の間隔で電気信号を発信してくれます(安静時、1分間に60~80回)。ひと度、電気信号が発信されると、心房の筋肉全体に均等に電気信号が伝わり、心房が収縮して心室へ血液が送られます。さらにその電気信号は、「房室結節」という電気の通り道を通って、心室の真ん中の筋肉内に入り込みます。その電気信号は二手に分かれて(右脚と左脚)、右の心室と左の心室へ均等に伝わることにより、両心室の筋肉が同時に収縮し、心臓の外に血液を送り出すのです。
つまり、まず上部の心房が収縮し、房室結節を伝わっている時間だけ遅れて心室が収縮するため、心臓は、心房→心室と時間差で収縮し、血液を絞り出すように効率的に心臓の外に送り出しているのです。

- 第1章心臓の構造と働き
- 第2章どのように心臓から血液を送り出しているのか?
- 第3章心房細動は、どのようにして発生するのか?
- 第4章心房細動が発生するとどのような症状が出るのか?
- 第5章カテーテルアブレーション(カテーテル心筋焼灼術)とはどのように行うのか?
- 第6章心房細動に対するカテーテルアブレーションの変遷
- 第7章拡大肺静脈隔離アブレーションだけで心房細動は治るのか?
- 第8章肺静脈以外の心房筋からの異常電気信号を有する患者様のアブレーションは?
- 第9章心房細動アブレーション後に再発する患者様がいる理由と再アブレーション法
- 第10章持続性あるいは慢性心房細動に対するアブレーションの困難性
- 第11章心房細動アブレーションは、一生、心房細動の発生を抑えることができるのか?