カテーテルアブレーション(カテーテル心筋焼灼術)とはどのように行うのか?
図4のように、足の付根の太い血管からカテーテルという細い管を挿入し、血管を通して心臓まで到達させます。
心臓の筋肉に固定し、高周波電流という電流を流すと、筋肉が熱くなるのです。電気メスでも同様の高周波電流を用いていますが、電気メスの場合、高温になるため切れてしまいますが、組織(筋肉)の表面温度を50℃~55℃程度になるようにエネルギーをコントロールし、40秒ほど高周波電流を流すと、3~5mm四方のやけどが作られます(図5を参照)。
このホクロほどのやけどを作って不整脈を治す治療法がカテーテルアブレーションです。
図4 カテーテル心筋焼灼術の実際(カテーテルアブレーション)
図5 カテーテル心筋焼灼術の実際(カテーテルアブレーション)
- 第1章心臓の構造と働き
- 第2章どのように心臓から血液を送り出しているのか?
- 第3章心房細動は、どのようにして発生するのか?
- 第4章心房細動が発生するとどのような症状が出るのか?
- 第5章カテーテルアブレーション(カテーテル心筋焼灼術)とはどのように行うのか?
- 第6章心房細動に対するカテーテルアブレーションの変遷
- 第7章拡大肺静脈隔離アブレーションだけで心房細動は治るのか?
- 第8章肺静脈以外の心房筋からの異常電気信号を有する患者様のアブレーションは?
- 第9章心房細動アブレーション後に再発する患者様がいる理由と再アブレーション法
- 第10章持続性あるいは慢性心房細動に対するアブレーションの困難性
- 第11章心房細動アブレーションは、一生、心房細動の発生を抑えることができるのか?
国家公務員共済組合連合会