心房細動アブレーション後に再発する患者様がいる理由と再アブレーション法
当院における、初回の発作性心房細動アブレーション後の心房細動の再発は、5年 の経過で約30%です。
その理由は、
① 肺静脈隔離アブレーションや肺静脈以外の部位で囲うようなアブレーショ ンを行った部位(上大静脈開口部や左心房後壁)での一部のやけどが不十分なための心筋の組織の残存。
② 肺静脈以外の異常電気信号の発信源をピンポイントで焼灼できなかった場合(異常電気信号の発信源から数ミリ離れていた部位の焼灼や複数の異常電 気信号の発信源があり、すべてを焼くことができなかった場合等)。
この様に再発した患者様は、再度アブレーションを行うことになります。
2回目のアブレーションにおいて、囲うようなアブレーションを行った部位の一部 の心筋の残存部位(上記①)は、容易に見つけることができるため、同部位を再度 焼くことで解決できます。しかしながら、上記②のような肺静脈以外の異常電気信 号の発信源に関しては、その部位を見つけることができなければ、2回、3回とア ブレーションを行っても心房細動が抑えきれない場合があります。
そのため、当院における複数回のアブレーション後の再発率、つまり治らない患者様は、5年の経過で約10%います。

- 第1章心臓の構造と働き
- 第2章どのように心臓から血液を送り出しているのか?
- 第3章心房細動は、どのようにして発生するのか?
- 第4章心房細動が発生するとどのような症状が出るのか?
- 第5章カテーテルアブレーション(カテーテル心筋焼灼術)とはどのように行うのか?
- 第6章心房細動に対するカテーテルアブレーションの変遷
- 第7章拡大肺静脈隔離アブレーションだけで心房細動は治るのか?
- 第8章肺静脈以外の心房筋からの異常電気信号を有する患者様のアブレーションは?
- 第9章心房細動アブレーション後に再発する患者様がいる理由と再アブレーション法
- 第10章持続性あるいは慢性心房細動に対するアブレーションの困難性
- 第11章心房細動アブレーションは、一生、心房細動の発生を抑えることができるのか?